INTERVIEW

インタビュー

ただ自分のケーキを つくるよりも、 大切なものがふえた。

hannocパティシエ

お客さんを想い、お店を想い、仲間を想う。

hannocのオープンを知ってお店に来た時、他のパティスリーでは見たことないくらい、みんなが明るい表情ではたらいていて「羨ましいな」「こんな風にはたらきたいな」と感じたことが、入社のきっかけです。​もともと私は、ただただケーキのことが好きで、自分がこうしたいと決めたら周りを見ずに突き進んでしまうところがありました。自分がつくりたいものを妥協なく突き詰めていくことがパティシエの仕事だと思っていました。

そんな私が、商品開発の責任者を任され、自分のケーキではなく“ショーケース全体”を完成させる役割を担うようになってから、ケーキづくりや周りのメンバーたちに対する向き合い方が大きく変わっていきました。

商品開発をとおして生まれたもの

同業の方に驚かれるのですが、hannocのプライスカードには、その商品を開発したパティシエの顔写真が載っています。お客様が呼んでくれて、感想を聞かせてもらったり、「なんでこのケーキをつくったんですか?」と質問をもらうこともあります。

私はその時、お客様一人ひとりに心からの感謝を伝えるのはもちろん、開発で苦労した点やこだわったところも時間の許す限りお話するようにしています。こうしたお客様との関わりは、もっといい商品をつくろう、もっといいお店にしようという原動力につながっています。​

お客様の声や表情、ケーキ一つひとつの売上を評価として受け止めながら商品を開発するうちに、「お客様がほしいものは何か?」「このお店をもっと高めるために自分に今できることは何か?」を第一に考えて仕事に臨むようになりました。​それまで「私はこうしたい」と自分の信念を貫く傾向がありましたが、最近は、一緒にはたらいているみんなにもそれぞれに想いがあって、一つひとつの行動の奥に、その人が歩んできた人生がある。そんな風に周りのみんなとも向き合えるようになって、「私はこう思うけど、どう思う?」と、仲間と相談し合える場面もふえてきました。みんなで同じ方向を向いて、hannocをさらにかっこいいお店にしていきたいです。